2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

週刊 奥の院 6.15

今週のもっと奥まで〜 ■ 中居真麻 『私は古書店勤めの退屈な女』 宝島社 1300円+税 夫の上司と不倫、ドロドロの私生活、波子。アルバイト先の古書店主・小松のゆる〜い存在は何よりの救い。 場面は、波子が不倫相手を出張先タイまで追いかけて行ったと…

週刊 奥の院 6.15

今週のもっと奥まで〜 ■ 中居真麻 『私は古書店勤めの退屈な女』 宝島社 1300円+税 夫の上司と不倫、ドロドロの私生活、波子。アルバイト先の古書店主・小松のゆる〜い存在は何よりの救い。 場面は、波子が不倫相手を出張先タイまで追いかけて行ったと…

週刊 奥の院 6.14

朝日文庫から ■ 太田静子 『斜陽日記』 740円+税 元本は1948年9月石狩書房より。太宰心中死の3ヵ月後。 219ページに書影がある。花森安治の装丁。 静子は1913年滋賀県生まれ。父は開業医、代々御典医の家柄。41年、一読者として太宰と出…

週刊 奥の院 6.14

朝日文庫から ■ 太田静子 『斜陽日記』 740円+税 元本は1948年9月石狩書房より。太宰心中死の3ヵ月後。 219ページに書影がある。花森安治の装丁。 静子は1913年滋賀県生まれ。父は開業医、代々御典医の家柄。41年、一読者として太宰と出…

週刊 奥の院 6.13

ちくま文庫から ■ つげ義春 『つげ義春の温泉』 780円+税 2003年3月カタログハウス出版を大幅に再編集。 1960年代から70年代に訪れた温泉宿。東北、関東、甲信、九州。兵庫では湯村温泉。つげ撮影写真多数。 あとがきより。 温泉好きというと…

週刊 奥の院 6.13

ちくま文庫から ■ つげ義春 『つげ義春の温泉』 780円+税 2003年3月カタログハウス出版を大幅に再編集。 1960年代から70年代に訪れた温泉宿。東北、関東、甲信、九州。兵庫では湯村温泉。つげ撮影写真多数。 あとがきより。 温泉好きというと…

週刊 奥の院 6.12

【文芸】 クマキ ■ レイ・ブラッドベリ サム・ウェラー 小川高義 訳 『ブラッドベリ、自作を語る』 晶文社 1900円+税 亡くなる直前に邦訳出版。 サムはブラッドベリ研究者。2000年以来インタビューを続けてきた。伝記『ブラッドベリ年代記』(河出…

週刊 奥の院 6.12

【文芸】 クマキ ■ レイ・ブラッドベリ サム・ウェラー 小川高義 訳 『ブラッドベリ、自作を語る』 晶文社 1900円+税 亡くなる直前に邦訳出版。 サムはブラッドベリ研究者。2000年以来インタビューを続けてきた。伝記『ブラッドベリ年代記』(河出…

週刊 奥の院 6.11

■ 堀江敏幸 『燃焼のための習作』 講談社 1500円+税 装幀 帆足英里子 著者、数々の文学賞受賞。このほど「伊藤整文学賞」も。本書の主人公は旧作に登場した人物。いつものように、すみません、読んでいません。 その枕木は探偵らしい。丸顔・禿頭・メタ…

週刊 奥の院 6.11

■ 堀江敏幸 『燃焼のための習作』 講談社 1500円+税 装幀 帆足英里子 著者、数々の文学賞受賞。このほど「伊藤整文学賞」も。本書の主人公は旧作に登場した人物。いつものように、すみません、読んでいません。 その枕木は探偵らしい。丸顔・禿頭・メタ…

週刊 奥の院 6.10

■ 鹿島茂 『幸福の条件 新道徳論』 潮出版社 1300円+税 『パンプキン』連載(08・4月号〜12・5月号)。 「道徳という言葉ほど自分にふさわしくないものはないと感じていますし、私のどこをどう叩いても、道徳のドの字もこぼれる可能性はありませ…

週刊 奥の院 6.10

■ 鹿島茂 『幸福の条件 新道徳論』 潮出版社 1300円+税 『パンプキン』連載(08・4月号〜12・5月号)。 「道徳という言葉ほど自分にふさわしくないものはないと感じていますし、私のどこをどう叩いても、道徳のドの字もこぼれる可能性はありませ…

週刊 奥の院 6.9

■ 金子兜太 『荒凡夫 一茶』 白水社 2000円+税 「あらぼんぷ」と読む。 戦地から戻り日銀に復職。福島、神戸、長崎と転勤。神戸時代に将来の俳句専念を決めたそうだ。 神戸時代の俳句。 もまれ漂う湾口の筵(むしろ)夜の造船 朝はじまる海へ突込む鷗の…

週刊 奥の院 6.9

■ 金子兜太 『荒凡夫 一茶』 白水社 2000円+税 「あらぼんぷ」と読む。 戦地から戻り日銀に復職。福島、神戸、長崎と転勤。神戸時代に将来の俳句専念を決めたそうだ。 神戸時代の俳句。 もまれ漂う湾口の筵(むしろ)夜の造船 朝はじまる海へ突込む鷗の…

週刊 奥の院 6.8

今週のもっと奥まで〜 ■ 石田衣良 『ラブソファに、ひとり』 角川書店 1300円+税 表題作他、恋愛小説9篇。いつもの衣良さんのイヤラシイお話ではないですが。 「ラブソファに、ひとり」より。 理紗子、35歳、独身。マンションを買う。インテリアショ…

週刊 奥の院 6.8

今週のもっと奥まで〜 ■ 石田衣良 『ラブソファに、ひとり』 角川書店 1300円+税 表題作他、恋愛小説9篇。いつもの衣良さんのイヤラシイお話ではないですが。 「ラブソファに、ひとり」より。 理紗子、35歳、独身。マンションを買う。インテリアショ…

週刊 奥の院 6.7

■ 赤坂憲雄 小熊英二 編著 『辺境からはじまる 東京/東北論』 明石書店 1800円+税 2011.4.19 喫茶店で始まった会合。赤坂と小熊、一橋大大学院・山内(南三陸町出身)他、東北ゆかりの若手研究者が集まる。 【小熊】 ……喫茶店の広くはない談…

週刊 奥の院 6.7

■ 赤坂憲雄 小熊英二 編著 『辺境からはじまる 東京/東北論』 明石書店 1800円+税 2011.4.19 喫茶店で始まった会合。赤坂と小熊、一橋大大学院・山内(南三陸町出身)他、東北ゆかりの若手研究者が集まる。 【小熊】 ……喫茶店の広くはない談…

週刊 奥の院 6.6

■ 藤原辰史 『ナチスのキッチン 「食べること」の環境史』 水声社 4000円+税 著者、1976年北海道生まれ、島根県育ち。京大人文研を経て、東大大学院農学生命科学研究科講師。農業思想史、農業技術史。 本書は、ドイツを対象にした台所現代史。全4…

週刊 奥の院 6.6

■ 藤原辰史 『ナチスのキッチン 「食べること」の環境史』 水声社 4000円+税 著者、1976年北海道生まれ、島根県育ち。京大人文研を経て、東大大学院農学生命科学研究科講師。農業思想史、農業技術史。 本書は、ドイツを対象にした台所現代史。全4…

月曜朝礼 新刊案内

【文芸】 クマキ ■ ポール・オースター 著 柴田元幸 訳 『ブルックリン・フォリーズ』 新潮社 2300円+税 余命を宣告されたネイサン(60歳)が故郷のブルックリンに戻る。甥のトムと再会して……。 悲しいお話のように思えるが、実は温かい幸福の物語。 …

月曜朝礼 新刊案内

【文芸】 クマキ ■ ポール・オースター 著 柴田元幸 訳 『ブルックリン・フォリーズ』 新潮社 2300円+税 余命を宣告されたネイサン(60歳)が故郷のブルックリンに戻る。甥のトムと再会して……。 悲しいお話のように思えるが、実は温かい幸福の物語。 …

週刊 奥の院 6・4

■ 片山杜秀 『未完のファシズム 「持たざる国」日本の運命』 新潮選書 1500円+税 1963年生まれ。慶應義塾大学法学部准教授、思想史研究。『近代日本の右翼思想』(講談社)他。音楽評論も。『音盤考現学』『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング)…

週刊 奥の院 6・4

■ 片山杜秀 『未完のファシズム 「持たざる国」日本の運命』 新潮選書 1500円+税 1963年生まれ。慶應義塾大学法学部准教授、思想史研究。『近代日本の右翼思想』(講談社)他。音楽評論も。『音盤考現学』『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング)…

週刊 奥の院 6.3

■ 高祐二(コ・ウイ) 『韓流ブームの源流 神戸に足跡を残した韓国・朝鮮人芸術家たち』 社会評論社 1200円+税 1 神戸を魅了した崔承喜の舞 2 小畑実が神戸で録音した朝鮮解放歌謡 3 神戸を訪れた往年の大スター文藝峰 4 ザッツ・エンターテインメ…

週刊 奥の院 6.3

■ 高祐二(コ・ウイ) 『韓流ブームの源流 神戸に足跡を残した韓国・朝鮮人芸術家たち』 社会評論社 1200円+税 1 神戸を魅了した崔承喜の舞 2 小畑実が神戸で録音した朝鮮解放歌謡 3 神戸を訪れた往年の大スター文藝峰 4 ザッツ・エンターテインメ…

週刊 奥の院 6・2

■ 三木卓 『 K 』 講談社 1500円+税 装丁:田中久子 絵:エドガー・ドガ「Slieeping Child」 1935年生まれ、静岡県出身。幼少期を満州で過ごす。67年『東京午前三時』でH氏賞、73年「鶸」で芥川賞、他、平林たい子賞、谷崎潤一…

週刊 奥の院 6・2

■ 三木卓 『 K 』 講談社 1500円+税 装丁:田中久子 絵:エドガー・ドガ「Slieeping Child」 1935年生まれ、静岡県出身。幼少期を満州で過ごす。67年『東京午前三時』でH氏賞、73年「鶸」で芥川賞、他、平林たい子賞、谷崎潤一…

週刊 奥の院 6.1

■ 河原宏 『秋の思想 かかる男の児ありき』 幻戯書房 3000円+税 1928年東京生まれ、早稲田大学名誉教授、日本政治思想史。本年2月28日逝去。「序 かかる男の児ありき」より。 伊勢物語の書き出し「むかし、をとこありけり」に似た副題。その意図…

週刊 奥の院 6.1

■ 河原宏 『秋の思想 かかる男の児ありき』 幻戯書房 3000円+税 1928年東京生まれ、早稲田大学名誉教授、日本政治思想史。本年2月28日逝去。「序 かかる男の児ありき」より。 伊勢物語の書き出し「むかし、をとこありけり」に似た副題。その意図…