2011-01-01から1年間の記事一覧

週刊 奥の院 12.16

■ 岡崎武志 『古本道入門 買うたのしみ、売るよろこび』 中公新書ラクレ 820円+税 新刊配本1冊のみ。ほかの「ラクレ」は3冊ずつあったのに。でもね、追加がドドーンと入荷していますので、ファンの皆さんご安心ください。 今さらですが。「文庫王」「…

週刊 奥の院 12.16

■ 岡崎武志 『古本道入門 買うたのしみ、売るよろこび』 中公新書ラクレ 820円+税 新刊配本1冊のみ。ほかの「ラクレ」は3冊ずつあったのに。でもね、追加がドドーンと入荷していますので、ファンの皆さんご安心ください。 今さらですが。「文庫王」「…

週刊 奥の院 12.15

■ 竹添敦子 監修 『山本周五郎戦中日記』 角川春樹事務所 1600円+税 周五郎の日記はこれまで部分的には公開されている。某出版社の「金庫に眠っている」と言われ、「門外不出」と伝えられてきた。その存在は半ば伝説化していた。 竹添は三重短大教授(…

週刊 奥の院 12.15

■ 竹添敦子 監修 『山本周五郎戦中日記』 角川春樹事務所 1600円+税 周五郎の日記はこれまで部分的には公開されている。某出版社の「金庫に眠っている」と言われ、「門外不出」と伝えられてきた。その存在は半ば伝説化していた。 竹添は三重短大教授(…

週刊 奥の院 12.14

■ 小池昌代 『自虐蒲団』 本阿弥書店 2000円+税 装幀 菊地信義 表紙の絵 竹久夢二 月刊「俳壇」連載分と書き下ろし、連作短篇。登場するのは13人の“言葉師”たち。 妊娠中の妻のお腹をなでながら、 「こども、こどもよ、ゆっくり眠れ まだ、生まれるな…

週刊 奥の院 12.14

■ 小池昌代 『自虐蒲団』 本阿弥書店 2000円+税 装幀 菊地信義 表紙の絵 竹久夢二 月刊「俳壇」連載分と書き下ろし、連作短篇。登場するのは13人の“言葉師”たち。 妊娠中の妻のお腹をなでながら、 「こども、こどもよ、ゆっくり眠れ まだ、生まれるな…

月曜朝礼 新刊紹介 & 他いろいろ

【文芸】 クマキ ■ 辻井喬 司馬遼太郎覚書 『坂の上の雲」のことなど かもがわ出版 1800円+税 司馬作品を、いわゆる「司馬史観批判」ではなく、文学作品として批評する。 辻井が司馬作品を読み直そうと思ったのは、新船海三郎の評論を読んで。 新船は、…

月曜朝礼 新刊紹介 & 他いろいろ

【文芸】 クマキ ■ 辻井喬 司馬遼太郎覚書 『坂の上の雲」のことなど かもがわ出版 1800円+税 司馬作品を、いわゆる「司馬史観批判」ではなく、文学作品として批評する。 辻井が司馬作品を読み直そうと思ったのは、新船海三郎の評論を読んで。 新船は、…

週刊 奥の院 12.12

■ 坪内祐三 『探訪記者松崎天民』 筑摩書房 2200円+税 装幀 南伸坊 『ちくま』に、1996〜97年、2001〜02年、さらに10〜11年にかけて連載した評伝。 松崎天民(1878〜1934)は明治・大正・昭和と活躍したジャーナリスト。政治社…

週刊 奥の院 12.12

■ 坪内祐三 『探訪記者松崎天民』 筑摩書房 2200円+税 装幀 南伸坊 『ちくま』に、1996〜97年、2001〜02年、さらに10〜11年にかけて連載した評伝。 松崎天民(1878〜1934)は明治・大正・昭和と活躍したジャーナリスト。政治社…

週刊 奥の院 12.11

■ 『花森安治戯文集3 [暮しの眼鏡]ほか』 LLPブックエンド 2500円+税 シリーズ完結。 解説津野海太郎。 本シリーズ、戦後十数年間の文章や記事なども掲載されているが、これらは長く単行本に収録されずにいたもの。当時、花森は「評論家」稼業をや…

週刊 奥の院 12.11

■ 『花森安治戯文集3 [暮しの眼鏡]ほか』 LLPブックエンド 2500円+税 シリーズ完結。 解説津野海太郎。 本シリーズ、戦後十数年間の文章や記事なども掲載されているが、これらは長く単行本に収録されずにいたもの。当時、花森は「評論家」稼業をや…

週刊 奥の院 12.10

◇ 今週のもっと奥まで〜 ■ 村山由佳 『放蕩記』 集英社 1600円+税 すっかり“無頼”になってしまった。本書は、母・家族との関係を描いた自伝的小説。 (帯) 〈母〉という名の恐怖。〈躾〉という名の呪縛。 どうして私は、母を愛せないのだろう。 家庭の…

週刊 奥の院 12.10

◇ 今週のもっと奥まで〜 ■ 村山由佳 『放蕩記』 集英社 1600円+税 すっかり“無頼”になってしまった。本書は、母・家族との関係を描いた自伝的小説。 (帯) 〈母〉という名の恐怖。〈躾〉という名の呪縛。 どうして私は、母を愛せないのだろう。 家庭の…

週刊 奥の院 12・9

■ 高山宏 『雷神の撥 新人文感覚2』 羽鳥書店 13000円+税 千ページに迫る大著。 ……元々、上下巻に二分される心積もりもなく、世間震撼し、書肆並びに作者ともども雷名満都に轟くはずの一書であった。それがこのように、デザインの対照からしてかくも…

週刊 奥の院 12・9

■ 高山宏 『雷神の撥 新人文感覚2』 羽鳥書店 13000円+税 千ページに迫る大著。 ……元々、上下巻に二分される心積もりもなく、世間震撼し、書肆並びに作者ともども雷名満都に轟くはずの一書であった。それがこのように、デザインの対照からしてかくも…

週刊 奥の院 12.8

■ 長田弘 『詩の樹の下で』 みすず書房 1800円+税 本書のモチーフは、「樹や林、森や山の重なる風景に囲まれて育った幼少期の記憶」。 詩人の記憶とは、昭和の戦争と戦後。詩人の感性・精神の土壌をつくったのは、「緑なす風景のなかに過ごした少年の記…

週刊 奥の院 12.8

■ 長田弘 『詩の樹の下で』 みすず書房 1800円+税 本書のモチーフは、「樹や林、森や山の重なる風景に囲まれて育った幼少期の記憶」。 詩人の記憶とは、昭和の戦争と戦後。詩人の感性・精神の土壌をつくったのは、「緑なす風景のなかに過ごした少年の記…

週刊 奥の院 12.7

■ 酒井隆史 『通天閣 新・日本資本主義発達史』 青土社 3600円+税 ぶっとい! 全740ページ。 著者、1965年生まれ、大阪府大准教授、社会思想・社会学。 10年前に府大に。四天王寺の南門前に住む。 ……JR天王子駅をおりたときから、この町はこ…

週刊 奥の院 12.7

■ 酒井隆史 『通天閣 新・日本資本主義発達史』 青土社 3600円+税 ぶっとい! 全740ページ。 著者、1965年生まれ、大阪府大准教授、社会思想・社会学。 10年前に府大に。四天王寺の南門前に住む。 ……JR天王子駅をおりたときから、この町はこ…

月曜朝礼 新刊紹介

【文芸】クマキ ■ 小澤征爾 村上春樹 『小澤さんと、音楽について話をする』 新潮社 1600円+税 村上さん(以下敬称略)はひとりの音楽ファンとして、小澤のコンサートに足を運んでいたが、ご本人とは親交はなかった。小澤征良と村上夫人がお友だちで、…

月曜朝礼 新刊紹介

【文芸】クマキ ■ 小澤征爾 村上春樹 『小澤さんと、音楽について話をする』 新潮社 1600円+税 村上さん(以下敬称略)はひとりの音楽ファンとして、小澤のコンサートに足を運んでいたが、ご本人とは親交はなかった。小澤征良と村上夫人がお友だちで、…

週刊 奥の院 12.5

◇ 今福龍太 『薄墨色の文法』(岩波書店)刊行記念トーク&サイン会 終了しました。 ご参加ありがとうございます。神奈川からお越しくださった今福さん、奄美の福山さん、関係者のみなさん、お礼申しあげます。 「薄墨色の文法」の意味、今福さんのお話でよ…

週刊 奥の院 12.5

◇ 今福龍太 『薄墨色の文法』(岩波書店)刊行記念トーク&サイン会 終了しました。 ご参加ありがとうございます。神奈川からお越しくださった今福さん、奄美の福山さん、関係者のみなさん、お礼申しあげます。 「薄墨色の文法」の意味、今福さんのお話でよ…

週刊 奥の院 12.4

週刊 奥の院 12.4 ◇ 荒蝦夷 祝! 梓会出版文化賞新聞学芸文化賞受賞 同賞は、優れた活動を行っている出版社(特に中小)に贈られる。 出版文化賞 創元社 特別賞 亜紀書房 化学同人 新聞学芸賞は、主要新聞社・通信社の文化部長が選考にあたる。 おめでと…

週刊 奥の院 12.4

週刊 奥の院 12.4 ◇ 荒蝦夷 祝! 梓会出版文化賞新聞学芸文化賞受賞 同賞は、優れた活動を行っている出版社(特に中小)に贈られる。 出版文化賞 創元社 特別賞 亜紀書房 化学同人 新聞学芸賞は、主要新聞社・通信社の文化部長が選考にあたる。 おめでと…

今福龍太さんトークイベント+サイン会

『薄墨色の文法 物質言語の修辞学』(岩波書店)刊行記念 「群島–世界の薄明へ」 Tsunami。今日の私たちの日常に厳しく突き刺さるこの語を、英語を媒介にしてはじめて世界にむけて発信したのが、ラフカディオ・ハーンである。ハーンは神戸時代の1896年に明治…

週刊 奥の院 12.3

■ みき・つきみ 文 柳原良平 画 『どんぶら どんぶら 七福神』 こぐま社 1000円+税 柳原さんは絵本もたくさん描いている。 七福神は神様でありますが、なんとなく人なつっこいふんいきで庶民的。子どもの頃からよく絵に描いた七人の神様が、一冊の絵本…

週刊 奥の院 12.3

■ みき・つきみ 文 柳原良平 画 『どんぶら どんぶら 七福神』 こぐま社 1000円+税 柳原さんは絵本もたくさん描いている。 七福神は神様でありますが、なんとなく人なつっこいふんいきで庶民的。子どもの頃からよく絵に描いた七人の神様が、一冊の絵本…

週刊 奥の院 12.2

◇今週のもっと奥まで〜 ■ 山田詠美 『ジェントルマン』 講談社 1400円+税 勉強もスポーツもでき、美貌と優しさを備え、周囲の尊敬を集めていたというSを、Yは冷静に見つめていた。高校時代、華道部の部屋でYはSの残酷な本性を目撃してしまう。その…