月曜朝礼 新刊紹介

【文芸】 クマキ 
■ 郄田郁 『あい 永遠に在り』 角川春樹事務所 1600円+税
 蘭方医で、73歳にして北海道開拓をした関寛斎。その妻・あいの視点から偉人を描く。女性にぜひ読んでいただきたい。
 今回も発売に合わせ郄田さんにサイン本を用意していただきました。
 
 内容紹介は、私【でしゃばり平野】が明日詳細にいたしますです。

【雑誌】 アカヘル 
■ 『Richer リシェ』 2月号 京阪神エルマガジン社 552円+税
 リニューアルしました。同社の『SAVVY』姉妹誌ですが、いまひとつ区別がつかないというか……。
 今号より、
“エブリディかわいく、楽しく、ちゃっかり主婦 in 関西”
 という若い主婦向け情報誌に。
 第一特集 ランチ  子どもとランチ ママ友ランチ 記念日ランチ
 第二特集 北欧のくらしとデザイン
 第三特集 バレンタインのチョコレート
 他、お料理簡単レシピ、林裕人「料理は科学だ!」 など。
 「暮らしたい街さんぽ」は六甲。

(平野) 

朝日新聞」1.7朝刊に、夏目漱石全集未収録の文章が発見されたニュースあり。 
■ 『新潮』 2月号 新潮社 905円+税 黒川創「暗殺者たち」の作中で公開。
(目次)より
日本人作家がロシア人学生に語る動乱とテロルのドラマは、“幻の夏目漱石原稿”を端緒に暗殺者たちの運命をスリリングに描き出す! 

 演題は「ドストエフスキー大逆事件」だが、この作家は、夏目漱石、そして安重根について話しだす。
(明治42[1909]年11月5日と6日の「満洲日日新聞」の画像を見せる。漱石が寄稿した文章、上下2回分。全集に入っていないこと、研究書でも触れられていないことも説明する)
…… 
 ともあれ、漱石は、この「満洲所感」で、どんなことを書いていたのか。内容を見ておきましょう。「上」の回の書きだしは、こんなふうです。ちょっと読んでみます。
「昨夜久し振りに寸閑を偸(ぬす)んで満洲日日へ何か消息を書こうと思い立って、筆を執りながら二、三行認(したた)め出すと、伊藤公が哈爾賓(ハルピン)で狙撃されたという号外が来た。……」
 漱石の寄稿が「満洲日日新聞」に載るのが、一一月五日。つまり事件から一〇日ほどのちのことです。当時はファックスも電子メールもない。したがって、事件を知った翌日、漱石はこれを書き、東京から郵便で満洲の大連に向けて送る。それは鉄道と船で海を渡って運ばれて、現地の新聞社に届いたんでしょう。
 ともあれ、その事件の報に東京で接して、漱石はたいへん驚いている。なぜかというと、ちょうど直前に、彼は、学生時代の親友である南満洲鉄道総裁・中村是公からの招きで、満洲と朝鮮をひと月半ほどかけて旅行して、帰ってきたばかりなのです。……

 漱石の執筆活動を軸に、安重根幸徳秋水、管野須賀子、荒畑寒村らを描く作品。

■ PR誌『ちくま』1月号、特集『明治文學全集』復刊に寄せて。新連載、仙台荒蝦夷・土方正志「東北、そして本のはなし」