月曜朝礼 新刊紹介
【文芸】 クマキ
■ 森田季節・著 神戸新聞社・企画協力 イラスト・朝霧ひろ
『小説 いまいち萌えない娘』 神戸新聞総合出版センター 1300円+税
著者は1984年神戸市垂水区生まれ。ライトノベルで活躍中。
本書、同社の出版物としてはかなり異色。始まりは神戸新聞ホームページに掲載された告知「神戸新聞社 緊急雇用創出事業に基づくアルバイト募集」。サブカル関連の取材レポーター・ウェブ制作者募集。セーラー服姿の女子イラスト、課題が、
「右のキャラクターがいまいちいけていない(萌えていない)理由を3つあげなさい。すらすら答えがわかった方はいい趣味で培った知識や経験を新聞社で活用するチャンスです。」
この「いまいち萌えていない娘」=「いまもえ」がネット上で話題になったそうで、求人応募も2名募集のところ100倍以上の倍率に。
そのキャラクターを使って小説。表紙のイラストは萌えている(可愛くなって)、これも論争があるらしい。
おっさんには関係ない世界。
【人文】 ひらの さらっと流す。
■ バーゴ・パートリッジ 『乱交の文化史』 作品社 2600円+税
“異端と逸脱の文化史”最新刊。
著者(1935〜63)はイギリスの作家。両親は20世紀初めの知識人・芸術家グループ「ブルームズベリー・グループ」メンバー。バージニア・ウルフ、バートランド・ラッセル、ジョン・メイナード・ケインズら。「19世紀の古い道徳観念を批判し、また良心的兵役拒否運動などを実践」(著者紹介より)。
原著は1958年刊行。
秘蔵図版300点。
ローマ法王からパリの淑女までが愛した“博愛的行為”の図説・文化史(帯)
(付)下川耿史《日本における乱交の歴史と文化》
【雑誌】
『g2』 vol.11 講談社 1143円+税
民主党政権を「ぶっ壊す男」の本性
青木理 小沢一郎妻に「離縁状」を書かせた男
森功 橋下徹は「改革者」ではなく「壊し屋」である
大特集 東日本大震災「刻まれた記憶」
大泉実成 核という呪い
小野一光 釜石・鵜住居小学校「津波到達までの1860秒」
柳美里 警戒区域 第二章 南相馬で聴いた、ひとりひとりの「物語」
特集「生活保護」の真相
安田浩一 生活保護「受給者バッシング」の招待
他、政、経、法、病、スポーツ。
第34回講談社ノンフィクション賞選考会と発表も。
(平野)