週刊 奥の院 1.29

■ 宮本常一 『聞書 忘れえぬ歳月』 東日本編・西日本編  八坂書房 各2000円+税
 
(帯)

震災に襲われた日本。未曾有の大惨事といわれているが、各地の古老たちは「大戦」や「関東大震災」を体験し、想像以上の辛苦を重ね生きてきた。――今、その経験は日本復興への手がかりとなるかもしれない。
聞き書き」はすぐれた過去、今日を築き上げてきた努力――各地方の真の歴史――を埋没させないために、《伝承》を実践した宮本民俗学において、もっとも重要な手法である。

東日本編  青森県下北半島 秋田県仙北郡西木村戸沢 福島県安達郡岩代町小浜地区 東京都多摩郡日の出村 新潟県佐渡島
西日本編  瀬戸内海―日天丸帆行記 大阪府――和泉山村記 高知県土佐清水市 広島県世羅郡世羅町 石川県輪島市河原田 長崎県対馬赤島

 昭和48年4月から昭和55年(1973〜80)、農林省の生活改善普及事業の一環、宮本は文化人類学者(米山俊直、祖父江孝男、石毛直道)と協力して高齢者の持つ伝承技術・生活技術の保存育成のための基礎調査を行った。

(平野)
 27日、夏葉社の新刊『さよならのあとで』到着。紹介は明日。
 先日お知らせした、神戸新聞「アカヘル」登場記事、こちらで読めます。
 http://www.kobe-np.co.jp/news/kyouiku/manabi/oshiete/P20120122MS00093.shtml