最後は、アカヘルの代打で!

 アカヘルより連絡あり。無事放免、ちゃう、脱出、またちゃう、釈放、これでもない、まあ、出てくることができました。皆様、たいへんご心配をおかけしました。お見舞い、ハゲ増し、ありがとうございます。
 そんなこんなで、アカヘルならきっと紹介するだろうなあ、という本で、2011年を締めくくります。
■ 早川義夫 『ラブ・ゼネレーション』 文遊社 2500円+税 
 元版は1972年自由国民社から。早川の最初の本。同社の雑誌「新譜ジャーナル」連載が主体。この年、早川は音楽活動を休止した。
 92年シンコーミュージックから文庫、94年カムバック。
 本書では未収録原稿と写真を追加。
 表紙の絵は林静一、書容設計は蛺良多平吉。
「序」より。
 

 美人喫茶に美人なんかいないのと同じように、フォークコンサートにもフォークソングなぞない。むろんロックコンサートでもそうだし、当然、歌謡番組でも、歌謡曲なぞ聞けない。歌は歌のないところから聞こえてくる。
 
 ほんとうにいいものを読んだり、聞いたり、見たり、触れたりした時は、すぐさま拍手なぞできず、絶対、間があるはずだ。
 
 フォークやロックは何故に生意気でインチキであるか。それはカタカナであるからです。
……


 目次
● JACKSの小さな歴史といっぱいな音楽
● 僕には道楽などないと思ったらあったのですね――JACKS解散理由――
● かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう
● かたわな音楽
● あぶない音楽
● ラブ・ゼネレーションにおいての序章
……
 当時活躍中の岡林信康高田渡らフォーク系ミュージシャンのことを多く題材にしている。
「あとがき」より。
 

 初版『ラブ・ゼネレーション』の扉には、副題として「連帯感ではなく、同体感を」と書かれてある。同体感なんて言葉は、聞くところによると、ないそうだ。ないのに使っている。
 僕は何を言いたかったのだろう。一九六八年「友よ」という歌に代表されるように、みんなで合唱すること、みんなが同じ思想を持って行動を起こすことに、当時から僕は肌寒さを感じていた。全員が一人の女性を愛すことがないように、全員が同じ思想を持つことは、嘘なのである。

(平野)
 大変な年でした。大変はまだ続きます。
 本年もお世話になりありがとうございます。2012年も引き続きよろしくお願い申し上げます。
 書店員関係でめでたいニュースが届いているのですが、公式発表があってからネタにしたいと思います。でしゃばってはいけません。
 お楽しみはこれからでっせ〜!
 では、良いお正月をお過ごしください。当ブログは来年も毎日更新を目指します。