月曜朝礼 新刊紹介

【文芸】 クマキ


■ ショーン・タン  岸本佐知子
『遠い町から来た話』 河出書房新社
 1800円+税
 著者は1974年オーストラリア生まれ。父は中国系マレーシア人、母はアイルランド‐イギリス系移民3世。大学で美術と英文学を学ぶ。イラストレーター・絵本作家。舞台・映画にも活動の場を広げている。09年「世界幻想文学大賞」、10年「ヒューゴー賞」、11年「リンドグレーン記念文学賞」の他、アニメーションでアカデミー賞も。来日中で、10.22は東京で講演。
 前作『アライバル』は文章のない絵本。【海】では外国文学の棚で販売。
 本書は短篇集で絵本。
 原題は、“Tales from Outer Suburbia” 大都市の周縁部、自然の多く残る郊外の町のこと。
「スーパーに行くにも学校に行くにも野原を突っ切っていくような町に生まれ育った作者にとって、“アウター・サバービア”とは、平凡でありながらどこか非現実的な場所……そして、その二つ――日常と非日常、こちら側の世界とあちら側の世界――を一つに融け合わせたいと言う欲求から生まれた」作品(訳者あとがき)。
(担当の弁) それぞれの作品の絵がすべてちがうスタイルで、豊かな才能を感じます。









■ 川上未映子 『すべて真夜中の恋人たち』 講談社 1600円+税
 恋愛小説。
(担当) デビュー当初は“饒舌な大阪弁の作家”でしたが、最近は感じのよい文章に。作家が変化していく姿を見るのは楽しい。




【芸能】 アカヘル
■ 原田芳雄エッセイ集 B級パラダイス 復刻版』 ベストセラーズ 1333円+税
 1982年同社から刊行。
PART1 オレの昨日を少しだけ  家庭なんて壊れてあたりまえ 嫌なガキだったね ひとり遊びにゃ馴れてるよ こんな風に「冬の時代」を生きてきた ……
PART2 熱い思いを語ろうか  暗がりとうしろめたさが映画の原点 熱気がうずまいていた“最期の日活” 映画の現場がいちばん野蛮だ 「竜馬暗殺」と「祭りの準備」はおれにとっての節目だった ……
PART3 気分はB級パラダイス  アマショクの香り・桃井かおり賛 プレスリーが歌手への夢をブッ飛ばした 酔いにまかせて初コンサート 待ち呆けのブルース ……
PART4 明日からも不良少年  遊びに夢中で艶っぽい噂なんてないね 芳雄語録 肉体なんて信じる方がおかしいんだ ……




■ 長谷川町蔵×大和田俊之 『文化系のためのヒップホップ入門』 アルテスパブリッシング 1800円+税

http://www.artespublishing.com/
ヒップホップは『少年ジャンプ』である  ヒップホップはプロレスである  ヒップホップは「お笑い」である  世界はヒップホップ化する
 (平)訳わからずに書いています。




【海事】 ゴット
■ 『平成24年 瀬戸内海・九州・南西諸島沿岸潮汐表』 (財)日本水路協会 1100円+税  
主要港の潮汐、海峡の潮流の予報値をしめす。船を操縦する人、漁をする人、釣り人の必携書。当店の隠れたベストセラーのひとつ。












■ 岡村世紀一(せきいち) 『ハーバータグボート――性能・操船・実務――』 海文堂出版 2500円+税 B5判 
 著者は元タグボートの船長。タグボート曳船と呼ばれる小型船で馬力があり小回りがきく。港湾内で大型船の離着岸の誘導補助、警戒活動、火災・流出油の処理など、海上安全作業を行う。タグボートの性能・操船とともに諸活動の要点をまとめる。
 こちらで詳しく。http://www.kaibundo.jp/syousai/ISBN978-4-303-22260-4.htm
(平野)