週刊 奥の院 10.15

■ 川本耕次 『ポルノ雑誌の昭和史』 ちくま新書 740円+税
 また「奥まで〜」か? ちゃいます。
 著者は1953年生まれ。編集者、官能小説家、写真家。「三流劇画ブームの仕掛け人」「ロリコンブームの仕掛け人」。「やまだひろなが」名義でアジア旅行ガイドも執筆。ご自分の活動を重ねて戦後「エロ本」史をたどる。

まえがき  ベトナム戦争寺山修司、ツナピコが産んだ日本のポルノ革命
第1章 カストリ雑誌と実話誌の時代
第2章 通販本が切り拓いた’70Sメディア革命
第3章 自販機本の発生と衰退と
第4章 自販機ポルノ屋さんドタバタの日々
第5章 陰毛革命ビニ本ブーム
第6章 ロリコンブームの光と影
あとがき  エロ本屋は永遠に勝てない闘いを続けるゲリラである

「まえがき」の3つのキーワード。
 アメリカ、「ベトナム戦争」の行き詰まりによる厭戦気分、ヒッピー、性解放運動など。さらに72年本格的ポルノ映画解禁。同年の『プレイボーイ』誌11月号716万部突破。
「寺山」は、ワイセツのアングラ感覚だろうか?
 問題は「ツナピコ」。焼津や清水で生産される魚肉を使った酒の肴で、街角の酒の自販機と並んでツマミの自販機もあったようなのだ。そこで、エロ本も自販機でと思いついた人がいた。雑誌を卸す業者が、どうせなら自分で作ろうと、出版社を興す。いくつかできる。その道では有名なカラメラマンが撮影。「そこはかとなく寺山っぽいアングラ臭」があったらしい。ようやく結びついた。
 著者は業界を退いて東南アジア各地を放浪。少数民族のゲリラたちと出会う。ゲリラ戦の要諦がわかってくる。
「勝たなくていい。大事なのは決定的な負け戦をしない事だ。戦力は温存して未来に備える。時と場所が自分に有利になったところで、戦いに出るために」
 

 自分が生きてきたエロ本の世界も同じだと思った。
 もちろん、エロ本というのは儲けるために作られるのであった、自分を表現するとか、世に何かを訴えるとか、そんな大義名分もない。ちょっと売れなければさっさと廃刊になってしまう。売れたら売れたで、目立って袋叩きにされるので、警察と正面衝突しないうちにやっぱり潰される。作っている人間は皆、どうやって明日をやり過ごすか、それだけを考えている。けれど、戦い方としては同じなのだ。

(平野)

 おかんパワーが【海】に集結! 何と言えばいいのでしょう。「女子の古本屋」とはまた異なる“女人パワー”です。 
 紹介映像あり。http://www.youtube.com/watch?v=5BbIsHZSoCg
神戸下町おかんアート展 
10.14(金)〜16(日) 11:00−18:30 2F ギャラリースペース 入場無料 手作り教室参加の費用 500円
手作り教室 予定 各教室とも5名限定 要予約 予約:078−671−1939 下町レトロに首っ丈の会事務局 



 15日(土)

11:30〜 絵本作家ふじたなおこさん 牛乳パックでつくるパペット人形

12:30〜 針金作家uraimayumiさん ゆらゆら揺れる手のり鳩をつくろう

13:30〜 秋本さん 折り紙でつくる立体仕掛けおもちゃ

14:30〜 余舛(よます)さん アクリルたわしづくり

15:30〜 青木さん 布でつくるチューリップ

16:30〜 写真家hanoA(はのあ)さん フォトボードを作ろう

 16日(日)

11:30〜 香坂さん おしぼりタオルで犬を作っちゃおう 

12:30〜 淡路屋・伊藤さん 簡単トトロ手ぶくろ人形

13:30〜 香坂さん ラメ入りしじみストラップづくり

14:30〜 彫々葉・印石・彫書 寺本さん 熨斗袋教室

16:30〜 作品大自慢&大交流会 「おかんアートサミット」 参加自由