月曜朝礼 新刊紹介

【海事】ゴット撰
■ 『海事レポート 平成23年版』 編著・資料提供 国土交通省海事局  協力 (公財)日本海事センター  編集・発行 (公財)日本海事広報協会  発売 成山堂書店  2000円+税
 海と海運・造船など海事産業理解のための広報。
詳細はこちら。
http://eshop.seizando.co.jp/index.php?main_page=product_info&products_id=1197

■ 日本港湾経済学会 編
『海と空の港大事典』 成山堂書店
 5600円+税
 同学会は、港湾及び空港に関する総合的学術・学際研究をおこなう。本書はその創設50年記念。海と空の港にかかわる用語1200項目を解説。
第1章 海と空の港の歴史と文化
 1 海の港の語源と歴史  2 空の港の航空の歴史
第2章 船舶と航空機の種類と事故事例
 1 船舶の特性と基本構造  2 船舶の種類  3 船舶の事故事例  
……全11章、320ページ。
http://kaiji.seizando.co.jp/article/14106039.html

【芸能】アカヘル
■ 早川義夫 『いやらしさは美しさ』 アイノア 1800円+税
 著者は、1947年東京生まれ。68年ジャックスでデビュー、69年解散後レコードディレクター。73年早川書店開業。93年音楽活動再開。
「本屋から歌手にもどって」(「有鄰」432号2003.2月)より。
 

 本屋の夢ばかり見る。店を閉めてからもう七年も経つのに、いまだに夢を見る。……よっぽど苦労したからだろうか、それとも楽しかったからだろうか。わからない。とにかく、僕の中では、いまだに本屋が続いているのである。……

 生きるとは、音楽とは、をテーマにしたエッセイ集。タイトルには少し不安があるそう。
「本当のことというのは、誤解されるように出来ているのだから、これでいいのだろう」

【文芸】クマキ撰
■ 荒川洋治 『昭和の読書』 幻戯書房 2400円+税
 詩人。評論・エッセイも多数。『文芸時評という感想』(四月社)で小林秀雄賞。
 本書は読書エッセイ・書評で、6割が書き下ろし。取りあげる本は書名どおり「昭和」の本。1949年生まれ、ご自身の読書の歴史である。
 

 昭和という時代に、内容、形態の面で、いまはあまりみかけない書物が刊行された。……
 昭和期を過ごした人の多くは、本の恵みを感じとっている。たとえ読まなくても、そのような本があることで、前を見つめることができた。少し本を読んだ人でも、たくさんの本を並べることができる。そんな時代であると感じていた。
 昭和が終るあたりから、読書の世界は変わった。失われたもの、よわまったものも見えてきた。この時期、自分なりに整理しておきたくなったのだ。

 表題のエッセイで、各種の日本文学全集が作家の代表作・名作をどのように選んでいるかを調べている。短篇が主の人、長篇の人、また同じ作家でも編集の時期によって作品がちがってくる。「戦後最大の流行作家」といわれる丹羽文雄の場合、計10種の文学全集(1957〜78)に入れられているが、みごとに中核となる長篇がちがう。その活躍ぶりがわかる。
(平野)