週刊 奥の院 7.6

■ ロードス書房古書目録 ロードス通信 第29号


 巻頭のカラー写真ページは、神戸・阪神間の洋画家による絵画・版画特集。書簡・原稿も。郷土史をメインに全72ページ。「少女物雑誌創刊号」というのもあり。当店でも販売しています。100円。
 表紙の絵はイシサカゴロウ。家にあった写真をもとに、詩人・竹中郁を描いた。
 ロードス書房 078−261−0250
 http://www.ne.jp/asahi/rhodes/kobe/




■ 『世界の本屋さん』 エクスナレッジ 3800円+税 A4版
 
 取材執筆は海外で活動するジャーナリスト、清水玲奈さんと大原ケイさん。
 世界の有名店33店を紹介し、オーナーや書店員たちにインタビュー。
(帯) “本を愛する人が幸せになれる場所” 
 ロンドン、創業250年、世界最古の古書店「ヘンリー・サザラン」。働くジョンさんが語る。
 

 すべての本屋は風変わりです、すべての書店員は変わり者です、社史は面白くて3回読みましたが、店のエッセンスは創業時から少しも変わっていません。「想像上の本屋」を思い浮かべてみてください。美しいショーウインドウ、高い天井の広い部屋に、整然と並ぶ木製書棚。ウチはそんな店です。……稀覯書だけでなく、子どもの頃読んだ絵本なども持ち込まれます。本の価値は値段ではありません。投資目的のお客さんにも「好きな本を買ってください」と勧めます。それなら、値下がりしても悲しくないから。お金持ちの有名人も来ますが、そういう人ほどケチ。だから、お金がたまるんでしょうね。私は好きなことをやっていてお金がもらえるのですから、愉快ですよ。

 ジョンさん、船大工の修業経験があり手先が器用、本の修理技術もマスター。
「読者家には女性が多いのですが、コレクターは男性で、読むためではなく、いわば狩猟本能を満たすために本を集めます」
 心当たりの人、多いはず。
 外国の書店の方が、オンライン書店電子書籍の猛威にさらされていることでしょう。書店員たちの話を読んでいて、彼らの本に対する愛情、本屋という職業に対する情熱を熱く感じるのでありました。
(平野)碧野圭さんの「めざせ! 書店訪問100店舗」またも更新してはりました。NO.108 岩手県宮古市「リラ・パークこなり」。創業100年を越える書店。
http://aonokei.cocolog-nifty.com/syoten/2011/07/no108-c894.html