月曜朝礼 新刊紹介

【文芸】    
和合亮一さん3冊
■ 『詩の礫』 徳間書店 1400円+税 
「福島をあきらめない」「福島で生きる、福島を生きる」「明けない夜はない」
■ 『詩の黙礼』 新潮社 1200円+税

……
黙礼する。
私は何がしたいのか。
鎮めたい、何を?
たくさんの失われた魂。悲しみ、絶望。
私の言葉に、詩に、そのような力はあるのか。
……
黙礼する 青空に
黙礼する 小石に
黙礼する 波頭に
黙礼する くるみの木の 切られた跡に
黙礼する 夕暮れの山の前に
黙礼する 久しぶりの再会に
黙礼する 目と目の合った 瞬間に 涙があふれて その時に
黙礼する 失われた命に 手渡される魂に
……

■ 『詩の邂逅』 朝日新聞出版 1100円+税 未入荷

 福島在住、詩人、高校の国語教師。3.11は試験の採点中。
 被災5日目から、
ツイッターに『修羅』のように詩を書き続けた。怒りや絶望感があふれてきた。パソコンを打つ指が追いつかないほどであった」
 98年「中原中也賞」受賞。
 当店担当者の言。難解といわれる詩人でしたが、今回の詩はすべて読みやすく、わかりやすい。詩人として一気にポピュラーな存在に……。というような紹介でした。(業務連絡、間違っていたら訂正を)
【芸能】
■ 浅川マキ 『幻の男たち+(プラス)』 白夜書房 2200円+税
 生前唯一の小説集『幻の男たち』(85年、講談社)を復刊。プラス、雑誌『DOLL』連載エッセイ「ゼロアワー」(93.8月号〜94.10月号)収録。
目次
〈灯ともし頃〉キャバレー回りの頃と、室井昇
〈にぎわい〉原田芳雄と、文芸坐でのライブ
〈向う側の憂鬱〉本多俊之と「老い」について
〈プロデューサー〉寺本幸司と、デビューの頃
〈部屋〉六本木のアパートでの暮らしと、近藤等則
〈埠頭にて〉吉田拓郎
〈デュオ〉渋谷毅阿部薫、そしてツアー
〈暗い目をした女優〉同棲していた男、日劇ミュージックホール
(平野)