おっさん アホか通信


また、「おっさん アホか」。
私は、エエカゲンでズボラでオッチョコチョイで、手抜きでヤッツケ仕事で、どうしようもない人間です。エラソウに本を紹介しながら、ウカツ・ソコツ・大オマヌケでございます。
クラフト・エヴィング商會『おかしな本棚』を,ザーとめくって紹介したのですが、ほんとうに私の目は「節穴」以下です。 「旅する本棚」のページに何と当店の書皮がついたままの本があーるじゃあーりませんか。
 改めて紹介いたします。写真の右から7冊目と8冊目です。
『兵庫神戸のなんどいや』 林喜芳 冬鵲房
『わいらの新開地』 同上
 
 写真、私が所有する「冬鵲房」の本の巻末案内。 

































「旅する本棚」から。
 本に囲まれ遠くに誘われる。「やがて、部屋が世界になり、虫の目になって部屋を旅する冒険譚が生まれる」。

 が、そのうち散歩に出たくなる。旅もしてみたい。どこへ行くか。もちろん神戸である。神戸について書かれた本だけで棚がいくつもできる。タイトルに「神戸」の二文字があるだけで読みたい……。
 ぼくも相方も、神戸をカタカナの「オシャレ」な街と思ったことがない。異人館にも夜景にもさして興味はない。さんざん歩いたのは高架下だったり地下街だったりアーケード街だったりで、阪急三宮駅の夕方の雑踏であるとか、元町の雑居ビルの二階に昔からある店とか、そういった風景しか思い浮かばない。それは自分が生まれる前からそのようにしてあり、初めて訪れたときから既視感があった。それでいて、いつ行っても迷子になってしまう。
 神戸は本を買いたくなる町だ。うちの本棚には至るところに神戸で買った本がある。『既視の街』(写真右から2冊目)はいまはもうない高架下の古本屋で、『迷子論』(右端)は三宮地下の新刊書店で買った。買った本の背中が入口になり、本棚から「あのころの神戸」までいつでも歩いてゆける。……

 高架下の古本屋は「皓露書林」でしょうか、三宮地下は「コーべブックス」かと。
 吉田夫妻、申し訳ありません。サイン本を手配して下さった深い訳を理解もせず……、穴があれば身投げしなければなりません。
 発見したのは【文芸】クマキで、今回のフェアを企画した本人です。「クラフト・エヴィング商會」の大ファンであります。そうです、彼女が紹介記事を書くべきだったのです。
 クマキは反省するように。
「なんでや? おっさん、アホか〜?」
(平野)