週刊 奥の院 第90号+1その3&おっさん アホか通信

◇今週のもっと奥まで〜
徳間文庫の『沁みちゃうわ』にしようかと思ったけれども、あんまり××なのでとりやめ。
ヴァシィ章絵 『ワーホリ任侠伝』 講談社文庫 495円+税
 第1回「小説現代長編小説新人賞」。
 商社OLヒナコ、ワーキングホリディ資金のため週末はキャバ嬢。ヤクザに追われ波瀾万丈の冒険の末、ボーフレンド・アキラからプロポーズ。その日のうちに教会をさがして結婚式。幸せいっぱいの初夜のはず……。 
 しかし、ヒナコ、決断せねばならぬことがあった。

■『週刊現代』連載の『平成好色一代男』は前号で終了したばかりなのに、同じ著者の『新・平成好色一代男』がスタート。よほどの人気作品なのですな。
 時々しか読まないと言いながら、よく見ています。
おっさん アホか通信

■雑誌『サイゾー』2月号に、〔権威と化した「本屋大賞」の功罪〕の特集あり。
「売り上げ部数では、芥川・直木賞を圧倒!」「実行委員に聞く」など。
 山本周五郎賞受賞作家Iさんの「作家にとって文学賞の価値とは」や、文芸評論家Tさんの「文学賞は、バカを書店に連れてくるためにある!」、ぜひ読んでください。
 Tさん、「まったく売れそうにない本は受賞しない」、「書店員に高望みしたって仕方ない。書店員が選ぶのは、絶対売れ筋のエンタメ!」、「どこの社会でも共通、性質のいいバカ・悪いバカ、普通、性質のいい賢い人・悪賢い人という5つのタイプの比率は大体同じ。本なんかほとんど読めないおバカさんは大勢いる」。
 私はどれ? 自分探しの旅にでも出ますか。
「アホ! 性質の悪いバカに決まっとろーが!」(私、「本屋大賞」参加してません、できませーん)
 でも、私のまわりの書店員、優秀です。Tさんにはぜひ「明日の本屋をホニャラコニャラの会」に来ていただきたい。タダのアホ呑み会ですけど。
 Tさん、「それでも、本屋大賞自体の弊害はまったくない。不況の中で本が売れるのは悪いことじゃない。批判を受けるだろうが、続けて」と。
 そのうえで、「書店員の限界か」という嫌味は継続すると宣言
 要するに、人が大勢集まって「賞」を投票すると、人気投票になる。
 わが海文堂では、F店長が勝手に「海文堂・店長賞」を設けている。2010年度の賞が間もなく発表されるはずであります。
 何の権威も賞品もござんせん。もらっても、迷惑。
(平野)