「週刊奥の院」より

 週刊奥の院 第29号 2009.11.6.
◇ ブックフェア フェア台すべて季節商品で埋まっていますが、それでもフェアがないと海文堂ではない。
(1)A氏蔵書 一挙放出 全点100円均一! 1F・NHKテキストコーナー前のワゴン
 愛書家・古本者A氏が大邸宅(森のネグラ)からはみ出た本を処分。「古本一代」F店長と「赤ヘル」に委ねた。結果「全点100円」。人のモンや思うて……。A氏も納得、太っ腹の大狸価格で皆さんにご奉仕。「赤ヘル」によると「100円」が愉しいそうです。
(2)「季刊しま」バックナンバー&島の本 2F・海事書コーナー
 神戸のひとり出版社「みずのわ」の新刊、『島――瀬戸内海をあるく 第1集』、『宮本常一離島論集 第1巻』刊行記念。どちらも(財)日本離島センターの「季刊しま」に連載した原稿です。東京・神田神保町東京堂書店」と同時開催。
(3)心と生き方を見つめる仏教書50選 1F・レジカウンター前
 仏教書総目録刊行会会員社9社と協力7社による協同企画。お買い上げの方には「総目録」と小冊子「仏教のすすめ」を進呈。数に限りがあります。お早めに。
◇お知らせ その1 よそさまのイベント
(1)第147回神戸古書即売会 11/6(金)〜8(日)10時〜18時(8日は17時まで) 於:兵庫県古書会館(花隈駅西口北側)
 参加店 一栄堂書店、一庫書林、イマヨシ書店、古書 漣書店、図研、板東古書店松屋書店、みょうが堂古書店、オールドブックス・ダ・ヴィンチ、みすず書店
(2)絵本ワールドinひょうご 11/14(土)11時〜17時、15(日)10時〜16時 於:神戸海星女子学院大学 絵本とイベント(紙芝居、読み聞かせ、工作など)がいっぱい。お問い合わせは神戸新聞社広告局業務推進部(078−362−7077)まで。
◇お知らせ その2 
(1)12月講談社から五木寛之著『親鸞』が発刊されます。それとは別に別装版(挿絵入り・大活字)を「神戸新聞総合出版センター」が発売します。2巻セットで3360円(税込)、ご予約のみの限定販売です。11月5日締め切りです。間違い11月25日締め切りです。
(2)愛媛県上島町観光PR&物産販売 11/21(土)〜23(月) 於:海文堂店頭 イラストレーターWAKKUNがイメージキャラクターを描いている上島町の名産品「青いレモン」「みかん」など。もちろん試食してください。
◇コミック棚で発見 『センセイの鞄 1』(双葉社・905円+税) 原作・川上弘美 作画・谷口ジロー 意外な組み合わせです。文庫棚では『散歩もの』(扶桑社文庫・552円+税) 作・久住昌之 画・谷口ジロー こちらは『孤独のグルメ』のコンビ。
◇文芸棚で発見 誠に面目なし、書名についつい……。
 堀ミチヨ『女湯に浮かんで』(新宿書房・1700円+税) エッセイスト、1974年東京生まれゆえ、幼い頃は銭湯経験なし。10年ほど前、京都の銭湯でその楽しさ・面白さに目覚めた。5人のおばさんが黒いポリ袋を巻いてサウナに並んで腰掛けていた。汗びっしょりになったら外に出て水をかぶり、ポリ袋も洗って再び巻いてサウナに。他に、アソコの除毛いろいろ、お江戸の有形文化財銭湯に残る「ナニ」の姿などなど。
◇人文社会 林哲夫編集『spin06〜宇崎純一の優しき世界〜』(みずのわ出版・1300円+税) 
 「宇崎純一(すみかず)は明治22年兵庫県加東郡敷地村(小野市)の生まれで大阪育ち。明治末から大正、「関西の夢二」と呼ばれるほど活躍したが、昭和29年死去後は忘れられた存在。絵葉書・書籍デザイン・色紙・原画の図版他、瀧克則「宇崎純一ノート」、大浦一郎「スミカズの色紙について思うこと」、林哲夫「宇崎純一著作等出版関連年譜」。                                     
 他に7月25日東京堂書店でのトーク会「手紙が語る戦争」の記録など。
 今回、レギュラーの“創さま”と“赤ヘル”がおらん。体調不良か? “赤ヘル”は元気やで、一説によると「自筆神経遅調症」らしい。
◇今週のもっと奥まで〜 
 高樹のぶ子『苦海上海(ガングシャンハイ)Ⅳ 悲から艶へ』(日本経済新聞出版・1000円+税) 
 「日経新聞朝刊」連載が完結。エステチェーンを成功させた紅子(52歳)が単身上海に渡り、新事業。そして恋の冒険。年下の恋人・京、2番目の男・松本との愛と別れ。京の(P)を「蓮の蕾」と表現する。前回同様Hシーンは紙版にて。それにしても、日本のビジネスマンたちは毎朝こんなHな小説を読んで奮い立っていたのか? そういえばかつてW辺J一先生もスケベなのを連載しておられた。
(平野)