週刊 奥の院 5.8
毎日、いきいき働くために!
「人生を温かく、豊かにする金言」。
ああ、ついにミシマ社がイ○チ○ビジネス本を出すんか〜〜!?
早トチリはちりとてちん、いけません。
ミシマ社の出版に共感し集う学生さんたちと接し、彼らがミシマ社の本を「お守り代わり」にしたと聞いて、
本が「お守り」のような存在になりうるなら、そういう効果をもった「一冊」を入魂しようではないか!……
えっ、精神世界に突入〜〜?
ちゃいまんねん!
「小さな総合出版」としてジャンルを問わず発刊する出版社だからこそ出会えた著者の方々の言葉、古今東西の名著から数々の金言を収録……
私の茶々で誤解が生じてはいけない。
ミシマ社長の見解。
おばあさま、その妹さまから,「元気が一番」「健康第一」と言い聞かされて育った。
(仕事で)くる日もくる日も時間に追われ、進んでいるのか、後退しているのかさえわからない。
「ほがらかな出版」を標榜する私たちでさえそうなるのですから、さぞ、ふつうの会社にお勤めの皆さんはよりシビアなことと察します。
特に、これからますます「競争」が激しくなっていきそうですから。「国際社会で生き残っていくために勝つんだ!」と鼻息荒く豪語するお偉いさんたちの声がキンキンと響く昨今の世情であります。……
「勝ち」があれば「負け」がある。ということは、「勝ち」に走ればいずれは「負け」る。
こんなことを言うと、とたんに「いや」と、反論が聞こえてきそうです。
「ずっと勝ちつづければ、いいだけじゃないか」と。……
勝ちつづけるなんてことは現実にはありえない。
個人も、組織も、会社も、国も、もっと大きなものもすべて、いいときもあれば悪いときもある。まず、この前提に立たないと、仕事の話も、なんだかおかしなことになってしまいます。
それに、そもそも……。優劣を競うなんて、実は、むなしいことなのではないでしょうか? 少なくとも、おそらくそこに本質がないことは、誰もがうすうす気づいているはず。……
「仕事をする」ということの根っこには、勝負、優劣などから遠く離れた、大切な何かがある。おばあさまたちの言葉が「自分の中心部分で支えになっている」。
1.パワーをもらう――勇気と元気
渡辺京二の言葉から。(渡辺京二・三砂ちづる『女子学生、渡辺京二に会いに行く』亜紀書房より)
自己は生まれた途端に実現されている。
人間というものは、何も社会から必要とされるとか、社会のために役立つとか、そのために生きているんではない。
せっかく生んでもらった自分のこの生命というものを、生き延びさせていくことが、それ自体で、価値があることなんですね。(略)社会のためになんか役立たんでよろしゅうございます。だいたいこの人間の歴史に、いろんな災いをもたらしたやつは、社会に役立ってやろうと思ったやつが引き起こしたわけでございます。
大切なのは、その実現されている自己(人づきあいがうまくない、集団が好きではない、言葉でうまく表現できないなどの性格があるとすれば、その性格というもの)を磨くことなんですね。まかり間違っても、自分はあんまり社交的な人間ではない、だから自己啓発だとか言って、自分を作り替えようなどとしないことですね。
他に、エリック・ホッファー、水木しげる、西堀栄三郎。
2. 不安一掃――厄除け
3. 仕事をする体力――身体安全
4. 本番で力を発揮する――集中と脱力
5. 伝える、受けとる――メディア力
6. ひとにやさしく――包容力と温かさ
7. みんなでいい結果――チームワーク
8. 世界がよくなるために
もちろん、ビジネス書の定番も出てくる。
内田樹、山田ズーニー、平田克美ら、達人たちの「行きづまりに効く一冊」も。
(平野)
前に新聞記事から紹介した『エロエロ草紙』――国会図書館のデジタル資料テスト閲覧でアクセス数1位――を復刻する出版社があった。
彩流社から、6月末予定。B5判並製80頁、予価2500円+税。
「案内」から。
○表紙カラー、中頁もカラーがたんまり。
○エログロのなかにも、抱腹絶倒のユーモラスなエッセイ。
(目次) 接吻 女給受難 エログロ舞踏会 オリンピック・エロ イヤ、これは! ……