週刊 奥の院 10.22

■ 『神保町公式ガイド』 Vol.3  神田古書店連盟 発行  メディアパル 発売 952円+税 
特集:神田神保町タイムトラベル 世界一の古書展街と書物のルーツを探る!
〔江戸末期〕 その一帯は狸も出る原っぱ、「護持院原」だった。
〔明治〕 ○日本の「大学」の歴史は、この町から始まった。  
○学生や教師を相手に、古書店が誕生した。
〔大正〕 ○“本の街”は火に強かった!? 大正2年「神田の大火」。  
○文豪・夏目漱石岩波書店の『こころ』の関係。  
○神保町を破壊した関東大震災の爪痕。
〔昭和〕 ○震災翌年に尾崎一雄が見た神保町の古書店街。  
○カフェー街「新天地」と戦前の“享楽の街”神保町。  
○中国人留学生も闊歩したグルメタウン。 
……戦前、戦中、戦後の様子、映画館、雀荘、喫茶店学生運動、学生街の高度成長時代など。
〔平成〕 ○変わりゆく街の風景、それでも変わらない“本の街”の底力。

出版天国ニッポン
○装訂の美学 本のさまざまな形
○出版文化のテイクオフ 〈テーマ別〉江戸と原題の出版比較
○洋装本がやってきた ニッポン開国  西洋文化と装訂の大変革

神田古書店158店のリストとマップ

巻頭エッセイ 鹿島茂「だから神保町が好きだ!」
『子供より古書が大事と思いたい』というフランス文学者。古書に費やした金額は「マンション一棟買えるほど」と言われる。今や“神保町の古老”だそう。
 初めて神保町にやって来たのは、大学合格した68年3月、横浜から勇んで。
 

ところが、神田の古本屋街というからには、「それは国電(今のJR)神田駅近くにある」と思い込む、という大失策をやらかした。……

 神田駅前をうろうろして、タバコ屋のおばさんに道を尋ねて歩き続ける。古本屋が四,五軒かたまってあったので、そこが古本屋街と思ってその四、五軒だけ見て神田駅に引き返した。
 神戸の田舎モンも神保町の最寄り駅は神田駅とず〜っと思っていました。
 いよいよ神田古本まつり」「神保町ブックフェスティバル」開催。
10・27(土)〜11・3(土)

 行きたい! 今年も行けない。
(平野)
● 山口県周防大島に拠点を移した「みずのわ出版」社主からお便り。長男君誕生。めでたい。
●「朝日新聞」10・21朝刊「関西総合欄」、「個性派書店のお手本や」で、京都ガケ書房、大阪スタンダードブックスとともに【海】も紹介いただいた。写真は上から二つ目。【海事】ゴットらしき人物がかすかに見える。