週刊 奥の院 9.15

■ 『八画文化会館』 vol.2  発行・発売 八画出版部 1429円+税
総力特集:HOTEL NEW ROMANTIC 
1 浴場観光ホテル  2 南国幻想ホテル  3 THE自動販売機ホテル  4 ホテル・オン・ザ・ロード  5 終末観光ホテル  6 ホテル・パイオニア  7 バブルドリーム・ホテル  8 ホテルサミット2012  9 ロストモダン・ホテル
 書名や目次を見る限り、特にどうということもなく、旅の本かな? と。
でもね、手にとって見ると、「この本、なんかヘンなんです」
「そうです、わたしがヘンな本です!」
と、返答してくれます。表紙に「目に余るものがあります」と書いてある。
(1) 和歌山雑賀崎にある「ホテル太公望」は別称「月世界大温泉」(ネオン看板が建物の裏側に残る)。風呂に浸かるだけで月面着陸した気分になれるとレポート。浴槽はクレーター。
(2) 松山の「ホテル奥道後」は巨大なジャングル温泉で、26の風呂がある。
千葉南房総市「ホテルジャングルパレス」はガラス張りドーム型温泉、150坪。
(3) 新潟県燕市「公楽円」は宿泊料金2800円。〈トーストサンド自動販売機〉や〈カップリーナ自動販売機〉などレアな販売機が並ぶ。
山口県防府市「長沢ガーデン」は一泊2800円、日帰り入浴380円。本職の板さんが調理する天ぷら、肉うどんなどの自動販売機。
(4) B級スポット案内人と路地裏探検隊(かなり怪しい)が語る旅先宿泊模様。
(5) 異様な建物、囚人服のようなサウナ服、私設ロープウェイに揺られて辿りつく鄙びた温泉、エスパーオーナーがいるユースホステル、風俗街のサラリーマンホテル……。
(6) 老舗「ハトヤ」の魅力
……
 旅の記念に……ローカルなパン。仙台の「南国の味クロパン」、上越市の「夜光パン」、長崎の「鉛パン」など。わが神戸にも「ローカルパンショップ」があります。
 他に、過剰なオブジェの料理店、平凡なビルを愛する集団「ビルマニアカフェ」が発信する“渋いビル”、全国の町のパトロール隊が調査した“町の謎”などなど。
〈編集後記〉がボツになるという【春菜編集長】はじめヘンなスタッフが作るとってもヘンな本。
「八画」はこちら。 http://hakkaku-culture.info/
(平野)