月曜朝礼 新刊案内
■ 村田喜代子 『光線』 文藝春秋 1500円+税 1945年福岡県生まれ。87年『鍋の中』で芥川賞。多くの受賞歴。2010年には野間文芸賞。
東日本大震災の数日後、ガンの疑い。1カ月余り放射線治療を受けた。「文學界」に短篇連作を連載し始めたばかり。テーマは「土地の力」「地の霊力」。
(あとがき)より。
……連載は中断となった。東京の友人の奔走で、何とか手術を逃れ、後遺症の憂いのない放射線による四次元ピンポイント治療を教えられ、鹿児島へ行った。
それが四月末から五月一杯のことだ。国を揺るがした震災と原発の草堂を、日本列島の南の端のほうから、放射線宿酔の身体でふらふらしながら、悪夢のように眺めた。
やがて一ヶ月余の治療を終えて家に帰り、ガンが消えた後の私が書くべきものは、原発と放射線治療という奇妙な取り合わせしかなかった。……
原発の恐怖、放射線治療の恩恵……、
地霊はどこかに吹っ飛んだ、いや、「地」はすでにずたずたになっている……
新たなテーマで作品が生れた。
【芸能】 アカヘル
■ 『原田芳雄 風来去』 企画・監修 原田章代 日之出出版 2800円+税
昨年7月逝去、もう1年。追悼本。雑誌掲載の対談・インタビュー、執筆原稿。写真も多数。発刊記念イベント・追悼イベントも。
http://hinode.co.jp/blog/view/205.html
(平野)
先週末、子どもたちに会うために江戸。娘とみちくさ市のトークイベント。ロフ子さんにやっと会えた。握手までした。厚かましいけど、許しておくれ。明石から転勤したリブロ・ミナコさんにも会えた。私、まだまだ運があるよう。