週刊 奥の院 2.16

■ 中居真麻 『恋なんて贅沢が私に落ちてくるのだろうか?』 宝島社文庫 571円+税
 第6回日本ラブストーリー大賞受賞。 
佐々木希主演TVドラマ化! CSフジTWO 3・16(金)23:00スタート、隔週放送。
著者は姫路生まれ、在住。京都精華大学で版画を学ぶ。19歳の時小説家をめざす決意。事務員や仲居をしながら執筆活動。09年『ハナビ』(宝島社)でデビュー。
カバーのストーリー紹介。

恋愛を「贅沢」と感じる、ふっつーの女代表・青子の、“高望みしてるわけでもないのにうまくいかない”日常。告白してはフラれ、初めての男にはなかったことにされ、仕事もあっけなく解雇され……波瀾万丈な青子の、ちょっぴりトホホ、だけど何故かゆるやかに力が湧いてくる、等身大の恋愛ストーリー。

第一章 青子 二十四歳〜二十五歳 寂しさを寝かしつけて、大人になる
第二章 青子 二十五歳〜二十六歳 意に介さず滑り落ちて、嵐を見る
第三章 青子 二十六歳〜二十七歳 泣いて、カビて、女を戻す
第四章 青子 二十七歳〜二十九歳 なっさけなくなって、乞い願う

 

 これは「もっと奥まで〜」ではないか?
■ 睦月影郎 『欲情の文法』 星海社新書 820円+税 

私は官能作家である。官能小説を書くことを生業にしている。
私はこの仕事を愛している。官能小説を書くことが楽しくて楽しくて仕様がない。それもこれも、人一倍女性に興味があるためだ。自分がしたいことを全て小説の中で叶えてしむのだから、楽しくないわけがない。こんなに楽しいことをしていて、いくばくかのお金を頂けるのだから、非常に有難い。天職と言ってもいいだろう。

 
官能小説講座を開いているが、受講生は官能小説を誤解している、と。
楽かも……儲かるかも……私にも書ける……出版したい……。
たいていの人が官能小説を読んだことがない、読んだとしても数冊。
官能小説の奥深さ、男女の違い、そして作品を発表し続けてきてわかったことなど、作家の哲学とノウハウを公開する。

……作家になろうと思ったら、それなりに本を読まなければいけない。
「官能小説を読まなくても官能作家にはなれるけれども、基本的に文学を読まない人は人間にさえなれません」

 プロの気概!
(平野)
『おかんアート』 15日、TBS「はなまるマーケット」で紹介された由。