1.22 トーク・イベント C'est Moi ―『サブ』は、「私です」。
C'est Moi ―『サブ』は、「私です」。
サブ・カルチュア風雲録 小島素治と草森紳一の神戸
北沢夏音著『Get back, SUB! あるリトル・マガジンの魂』 発刊記念トーク・イベント
● と き 1月22日(日) 15:00〜17:00(開場14:30)
● ところ 海文堂書店 2F・ギャラリースペース
● ご入場無料
日本のウエストコースト・神戸から現れ、時代の最良の精神たちを集めて風のように来て風のように行ってしまった『SUB』という最高にクールな雑誌があった。浅井慎平、湯村輝彦、横尾忠則、草森紳一……。豪華な執筆陣と画期的なエディトリアルデザイン、「ビートルズ・フォア・エバー」「ウエストコースト'73 」等の名特集。
そしてここに、ハード・デイズ・ナイトを生きる総てのマガジン・フリークに贈るラディカル・エレガンスなノンフィクション=『Get back, SUB! あるリトル・マガジンの魂』が誕生した。
今回のイベントでは、この著者渾身の一冊を基に、神戸に拠点を置いた伝説の雑誌『SUB』と編集者・小島素治の仕事と生涯を数多くの証言から追い、サブ・カルチュアの現在を問いつつ、小島が生きた同時代の証言者と共にあの時代を語り合います。
第一部 15:00〜16:00
雑誌『SUB』を生んだ小島素治とその系譜、仕事を辿る。
お話:北沢夏音(ライター、編集者)
<小休憩>
第二部 16:10〜17:00
小島素治・草森紳一、そして神戸のエピソード。
北沢夏音 + 中平邦彦(元神戸新聞論説委員)+ 渡邊仁(元サブ編集室)
■ 『Get back, SUB! あるリトル・マガジンの魂』
(北沢夏音 著/本の雑誌社刊/税込2,940円/2011年10月発行)
多くの皆さんにご来場いただきました。無事終了いたしました。
北沢さん、ゲストのみなさん、本の雑誌社さん、ありがとうございます。
*週刊 奥の院 1.22
■ 白倉敬彦 『春画にみる色恋の場所』 学研新書 880円+税
浮世絵春画に描かれた男女交合の「場所」に着目。
そんなもん、寝間に決まっておる! と思ったら大間違い。
押入れ、廊下、階段、台所、風呂、玄関、店先、雪隠、縁側……家の中だけでもいっぱい。場所を変えれば、船宿、芝居小屋、茶屋、弓場、蕎麦屋、船……。
屋外だと、物干し、屋根、井戸端、花見など四季の行楽場所、路次に橋の上に墓地……。
江戸の絵師たちの好奇心と想像力、見る者を楽しませようという心意気。考えられる限りの場所でナニを描く。「芸」のなせる技。
階段の場。
その始まりは、西川祐信『色ひいな形』(宝永八年、1711)。料理屋の二階に連れ込まれた若い娘、賭け双六に負けて男に言い寄られる。
「あゝいたい、のかしゃんせ……」
それを覗いていた仲居と小僧、実は、こっちが階段で××。一筋縄ではござらん。
台所の場。
働く女性がテーマというか、男は仕事をしている女性にそそられるらしい。
磯田湖龍斎『色録 姿の花』(安永四年、1775)より、暮の餅つき。餅を伸ばしている女房の後ろから亭主が……。
というように、「有り得ないことが、一瞬あり得るかもしれない」と思わせる、想像させる、絵師たち。
玄関の場というのは、……、もういい?
(平野)