月曜朝礼 新刊紹介

【文芸】クマキ撰
■ 西舘好子 『表裏井上ひさし協奏曲』 牧野出版 2000円+税
 1961年井上ひさしと結婚。貧しい下積みの作家と彼を支えた賢妻の姿はテレビドラマにもなった。しかし、86年離婚。世間には衝撃だった。井上は妻に暴力をふるい、妻は別の男性の元に去った。夫婦間のことです。どちらにも問題があったのでしょう。
(担当の弁)今後の井上研究者には避けて通れない問題。
 私、離婚時のゴタゴタを覚えているけど、相手が亡くなってから書くのもなあ、という感じ。

【芸能】アカヘル撰
■ 植本一子 『働けECD わたしの育児混沌記』 ミュージック・マガジン 1500円+税
 夫・ECD、ラッパー、51歳。妻、写真家、27歳。娘、2歳と0歳。妻の子育て日記ブログ「働けECD」が大人気で、書籍化。
「まえがき」から。

……私が石田さんと呼んでいる人は旦那さんです。本名は石田義則、51歳になる今も、ECDという名前でラッパーとして音楽活動をしています。音楽だけでは食べていけないので、主な収入源として、ある劇場の舞台装置の保守管理の仕事をしています。月収は固定給の16万5千円です。私は27歳。旧姓の植本一子でフリーランスのカメラマンをしています。……この3年間、娘を二人産みました。上の娘の名前は「くらし」、石田さんは昔アルコール中毒で精神病棟に入るという凄まじい経験をしていたこともあり、この子にはきちんとした「暮らし」を学んでほしいという願いから、石田さんが名付けました。……

ブログ「働けECD」はこちら。http://hatarakecd.exblog.jp/

【海事】ゴット
■ 氷川丸ガイドブック 数奇な運命をたどった貨客船』 日本郵船歴史博物館制作・発行 500円税込
日本郵船氷川丸」は横浜港山下公園に係留、公開されている。
 1930(昭和5)年5月処女航海。神戸出港、四日市、清水、横浜に寄港し、シアトルに向かう。太平洋戦争で休止するまで11年3ヵ月の間に73航海、乗客は延べ1万人。32年、日本観光中のチャップリンが横浜から乗船して帰国。いくつかの船会社が宣伝のために彼を乗せたかったが、秘書の勧めと料理の美味しさが決め手になり、氷川丸が選ばれた。39年宝塚少女歌劇団アメリカ公演からの帰国乗船は華やかな話題となった。
 戦後は復員・引き揚げの輸送船、商船として活動し、53年シアトル航路に復帰、60年引退。
 本書では活躍の歴史とともに、船体構造の特徴や設備、船内を案内。
 http://www.nyk.com/rekishi/
 2F海事コーナーで、日本郵船ミュージアムグッズを販売しています。ポストカード、ピンバッジ、マグカップ、切手、レターセット他文房具。一番人気は「船型定規」。

(平野)愛書家が集うの林哲夫さんのブログ(9.4)に、なんと「週刊奥の院」が。個人的にはたいへんありがたいのですが、全国の皆さんが驚かれるのでは? 美術展の案内や古書談義に突然乱入。
http://sumus.exblog.jp/