週刊 奥の院 6.16

◇ ヨソサマのイベント
 ■ 第152回 神戸古書即売会 7.1(金)〜3(日) 
 http://hyogo-kosho.net/hpgen/HPB/index.html
 兵庫県古書会館 神戸市中央区区北長狭通6−4−5 阪急花隈駅西口の北側  
 TEL 078−341−1569



























■ レコード・コレクターズ』7月号 特集:キャンディーズ ミュージック・マガジン 667円+税
http://musicmagazine.jp/rc/index.html
 みんな輝いている、美しい。
 田中好子さんの上腕部にBCG注射の痕を発見して、年代が近いんだなあと、どーでもエエ感想。
 編集長だった中村とうようさんの当時の記事、再掲載されています。
 

 キャンディーズとピンク・レディは、よくならべて語られるけれども、ぼくは、このふたつのグループの性格はまったく対照的なものだと思う。ひとことで言えば、キャンディーズの歌はロマンの世界、ピンク・レディの歌はファンタジーの世界なのだ。阿久悠の書くピンク・レディの歌は、カルメンやらシンドバッド、むらさき色したたそがれ時、地球の男に飽きたところ、魔球は魔球はハリケーン、ここかと思えばまたあちらと、いつも意表をつくマンガチックにして超現実的なイメージにいろどられている。こういう歌を、ラーメン屋の姐チャンみたいなのが、悪びれもせずに派手なゼスチャーで歌うのだから、ひところテレビで流行したヘンシンものや怪獣ものと同じで、子供たちに喜ばれるのは当然だろう。
 そこへ行くとキャンディーズの歌は、今日はデートというので朝から落ちつかずドキドキしているような、思春期の感情を素直な調子で綴ったものが本領だと思う。
……
 しかし、キャンデーズも、変わらざるをえなかったようだ。例えば「やさしい悪魔」はぼくにはむしろピンク・レディむきの曲のように思えたが、意識してそういう曲と取り組んだのかどうか、わからない。それより何より、キャンデーズたち自身がハタチを過ぎて、そういつまでも思春期のトキメキを歌ってばかりもいられなくなってしまった。おそらくピンク・レディという対抗馬が出現しなければ、キャンディーズは年齢相応の歌をうたうように、少しずつイメージ・チェンジして行くこともできたのではないか。だが、ピンク・レディのマンガチック・ファンタジア路線におびやかされながらでは、スムーズなイメージ・チェンジは無理だったようだ。
……(78年5月号)

 そうだったのですか。私はどっちも喜んで見ていましたけど、どっちかというとキャンデーズ派でした。
(平野)