お坊ちゃま風POP



塩田武士 『盤上のアルファ』 
 当ブログの記事による反響か? そんなわけがない! けれど、ジワジワと売れています。サイン本が少なくなってきました。まあ、呼んだらすぐサインに来てくれるでしょうが、あんまりフットワークのよい作家というのもねえ。
 さて、写真は講談社が全国の書店に送っている宣伝用POP。エエトコのお坊ちゃま風で、それはそうなのだけれど、F店長撮影のお顔とはまた違って見えます。私見ですが、実物のほうが男前です。あっ、私、ソッチ方面の趣味はござんせん。
 アホばっかり言うてんと、内容の紹介をしなくては。(またアホしてます。名前まちごうてます。秋津ではなく秋葉です)
 花形の事件記者から文化部の将棋担当に異動(本人にとっては左遷)になった秋津(秋葉、以下訂正すみ)。なじみの呑み屋でプロ棋士を目指す真田に出会う。初対面は喧嘩。その男は秋葉の部屋に転がり込む。呑み屋の女将・静(秋葉の憧れの女性)も二人のクッション役にと同居する。
 秋葉は仕事に鬱屈を抱えている。真田は不幸な生い立ちだが、将棋を支えに、ぐれずに生きてきた。その二人が「将棋」で交わってしまう。美女をはさんで、不機嫌な記者と無頼の棋士・・・・・・、なにやら男臭い鬱陶しい小説と思われましょうが、そこは著者も根っからの関西人、登場人物がみんな濃いお笑い系。女性棋士、先輩記者、裏社会の真剣師に犬までが個性を主張しよる。静も一筋縄ではいかない。
 物語は一応、ハッピーエンドと言っておこう。でも意外な結末。これは明かせない。鋭い人は途中でわかるかも。私もひょっとしたら、くらいは考えたが、まさか! 著者の術中にはまったのかも。
 期待の新人です。応援します。
(平野)